韓国には三大悪女は
・チャンヒビン
・チャンノスク
・チョンナンジョン
と言われていますが、加えてよく悪女の例として挙がるのが「文定皇后」です。

ドラマ:チャングムの誓いより
たびたび韓国の時代劇に出てくるこの皇后はなぜ悪女と呼ばれているのでしょうか?
詳しくまとめてみました。
朝鮮王朝第11代王である中宗の三番目の王妃
文定皇后は朝鮮王朝の第11代王である中宗の三番目の王后として17歳で宮中にあがります。
実家はさほど豊かではなかったそうですが、後年、大臣たちをけん制するほどの政治力を持っていたと言われていますから、当時の女性から考えれば相当勉強家であり、頭が良い女性だったと思われます。
ドラマでは側室をけん制し、従わせる様子がよく描かれています。
三大悪女のナンジョンの義理の姉
韓国三大悪女と言われてる「チョン・ナンジョン」の夫は文定王后の兄(または弟?)でした。
ドラマではナンジョンを後押ししたり、逆にナンジョンを使って自身の権力を拡大する様子が描かれています。
義理の息子を毒殺?
彼女が王である中宗と結婚した時、すでに王は前の皇后との間に息子(のちの仁宗)をもうけていました。まだ非常に幼かったことから、仁宗は文定皇后を母として敬っていたそうですが・・
歴史書には文定皇后はこの仁宗につらく当たったと書かれています。ドラマでも足を引っ張たいたり、説教したり・・つらく当たる様子が描かれています。
仁宗が文定皇后を慕っていても、仁宗の背後には皇后を廃そうとする勢力があったりするわけですから・・仁宗は早く崩御してくれた方が文定皇后にも都合が良かったのかもしれませんね”(-“”-)
また仁宗は性格が優しい上に身体が弱かったのもあり、王位に就いてからわずか1年で崩御してしまいます。
出典:ドラマチャングムの誓いより
庶民の間ではまことしやかに「皇后や側近のナンジョンが毒殺した。」とささやかれていたそうです。(事実は知りませんが・・)
垂簾聴政
12歳で自分の実子である明宗が王位に就くといよいよ真価発揮!
彼女は息子の後ろで政治を操るようになります。
(12歳で政治を理解するのはもちろん無理ですしね)
女性でありながらも彼女は儒教や政治の知識に長けていたようで、大臣たちを常にけん制し、自身が無くなるまで大妃(皇太后)として政治に関わります。
垂簾聴政というのは、男性に姿を見せないよう御簾かけて政治を行うことです。
儒教の観念が厳しい社会で王の母が政治に携わる場合はこのような形をとって政治を行っていたようです。
仏教を保護
韓国では朝鮮王朝時代に儒教が第一とされたために、仏教は迫害の対象となっていました。
しかし文定皇后は仏教を熱心に信仰していたそうで、宮中にもしばしば僧侶を呼ぶなどして批判されていたそうです。
今でも韓国では仏教より儒教の儀式や、キリスト教信者の方が多いのは、朝鮮王朝時代に仏教が迫害されていた名残なのかもしれませんね。
まとめ
仁宗への接し方はともかく、女性が政治に関わるのが普通の私たちの時代から考えると、悪女というよりは、女性政治家・・っと表現したい方ですね。
しばしば女性が政治に関与すると「悪女」と表現されますけど、それは男からみた視点に過ぎないのではないかと思います。
ではでは。